見守りの「目」になるネットワークカメラ
離れた家の中を「見える化」してくれるネットワークカメラ。高齢の親の見守りだけでなく、寝ている赤ちゃん、留守番の子供たち、旅行時のペット見守りにガレージの盗難防止までさまざまな目的で使われています。
それだけにメーカーの数も製品の種類も多く悩みます。ここではどんなタイプのネットワークカメラがあり、どんな観点で選べばいいかをご紹介します。
価格は2,000円台~
まずは相場とどんな製品があるのかざっと見てみましょう。Amazonの「防犯・監視カメラの売れ筋ランキング」が参考になります。
上位には、レンズ部分が回転する雪ダルマ型の製品が並んでいます。少し下には、より小型のカメラも登場します。
壁に固定する必要はないので、棚など好きな場所に置いて使える据え置き型でいいですし、室内で使うのでバッテリー充電式ではなく、常に給電しながら使うタイプのものでいいでしょう。
価格は安いものでTP-LinkやSwitchBotなどの4,000円前後、Amazonのグループ企業Ringの屋内用カメラで5,000円台となっており、売れ筋は3,000円台後半から4,000円台前半です。
広角レンズと360度回転
防犯用のネットワークカメラは、基本超広角レンズとなっています。置き場所にもよりますが、部屋の角の割と上部に設置すれば1台で部屋全体をカバーできますし、そうでなくても死角がほとんどないくらいに広い範囲を映し出してくれます。
また廊下など、広角レンズだけではカバーしにくい細長い場所には、首振りでレンズの向きを変えられるネットワークカメラも多数でています。私の実家でもL字型の廊下の角には360度回転タイプのカメラを設置し、玄関からトイレの手前、廊下突き当りのダイニング入口あたりまでを見えるようにしています。
ひとつ注意が必要なのは、360度回転タイプのカメラで映像の向きを変えることができるのはLIVE映像に関してだけということです。動体検知で自動録画された映像は、その時にレンズが向いている方向だけです。
実際には、LIVE映像よりも録画映像を見る頻度のほうが高く、レンズを回転させるのは、親と連絡がつかず、カメラにも映っていないので廊下の隅などで倒れていないか探す時だけというケースも多いでしょう(私がそうです)。
なので「360度回転」は必須ではないと思います。ちなみに私の実家では、L字廊下設置以外のカメラはレンズの向きが固定の広角ネットワークカメラです。
動体検知で自動録画される映像データの保存先
ネットワークカメラ選びで重要なのが、「自動録画される映像データ」の保存先です。
ほとんどのネットワークカメラは、動体検知すると、その前後数秒を自動録画します。そしてLIVE映像より録画映像を見る機会のほうが一般的に多くなります。私も母が電話にでないのでカメラを見ると、寝室で寝ている。じゃあ一体いつから寝たままなんだろう、ちゃんと朝ご飯は食べたろうかと心配になった時、自動録画映像をチェックします。
24時間撮り続けているわけではないので、映像チェックは大変ではありません。キャプチャ一覧を見るだけで実際には映像再生しなくても、いつリビングから寝室に移動したかや、朝食をとったかどうかなど確認できます。
問題はその動画の保存先です。多くの場合、メーカーのクラウドサーバに保存され、月額300円などのクラウド利用料が必要となります。複数台利用で1,000円台。
これを節約したいなら、カメラにmicroSDカードを挿入してそこに保存する設定にしましょう。そうすればクラウド利用は必要なく、ポケット型Wi-Fi利用なら通信量の節約にもなります。
ネットワークカメラの便利な機能いろいろ
詳細は販売ページや製品レビュー記事を見ていただけたらと思いますが、ネットワークカメラには様々な機能がついています。
例えば、Amazonのグループ会社「Ring」の屋内用カメラ「Ring Indoor Cam」の場合、こんなことができます。
- 内蔵のスピーカー&マイクでカメラ越しに双方向通話
- 赤外線&カメラセンサーで人の動きを検知するとスマホに通知
- スマホからの操作でサイレンを鳴らす(空き巣侵入時など)
- Alexa連携で、「寝室のカメラを見せて」など音声操作でEcho Showに映像を映し出す
メーカーの信頼性~長くアプリを利用できるかどうかも
一般的なデジタルカメラなら、製品購入後にそのメーカーがカメラ事業から撤退したり、最悪倒産しても、故障した時に困るくらいですぐに使えなくなることはありません。
ただネットワークカメラの場合、スマホ経由で映像を確認するためにはその会社が提供するアプリが必須ですし、ユーザアカウントと各製品を紐づけして中継するサーバも必要です。メーカーがその提供を終えてしまえば、ネットワークカメラとしての利用はできなくなります。
なのである程度知名度もあり、利用ユーザも多く、この後もネットワークカメラ事業をきちんと継続してくれるだろうメーカーの製品を選びましょう。
またネットワークカメラとスマートロックは、家のセキュリティに直結する製品。ネットワークカメラが万が一にも乗っ取られれば、家の中の状況が丸見えになります。
そんな点でも、価格だけで選ぶのではなく、信頼できそうなところかどうかも確認しましょう。
比較的安心して利用できるのは、もともとホームセキュリティ用のカメラを専門としている会社など。いろいろありますが、私が実家で利用している「Arlo」やAmazonのグループ会社「Ring」などもそのひとつです。
見守り用途に適したネットワークカメラ一例
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入門編
初級編
<目的からチェック>
- 急な発病・転倒など緊急事態を早期発見
- スケジュール管理・毎日の日課リマインド
- 熱中症を防ぐ/家電製品の消し忘れチェック
- いつでも顔を見ながらコミュニケーション
- 外出・帰宅を確認/遠方から来客対応する
- リモコンが苦手になっても「声」で家電や照明操作
<モノからチェック>
- まずは手軽&安価にネット環境を作る
- 見守りの「目」になるネットワークカメラ
- 家電遠隔・自動操作するスマートリモコン
- 高齢者アシスタントはスマートディスプレイ
- 転倒や異常事態を検知するためのセンサー
- スマートドアベルで遠く離れた場所で来客応対
実践編
- 「お薬は飲みましたか?」とスマートスピーカーがリマインド
- 親にスマートスピーカーをスムーズに使ってもらう工夫
- IFTTTを使ってスマートホーム製品からLINE通知させる
- スイッチのみの昔ながらの天井照明をスマート化する
- 実家インターネット環境を「格安SIM+SIMフリーWi-Fiルーター」で構築
- アースノーマット+スマートプラグで“蚊取線香レス”環境
製品レビュー
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