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徘徊リスクに備える製品・アプリいろいろ

わかりやすいので「徘徊」と書いちゃいましたが、これは本来「目的もなく、うろうろと歩きまわること」という意味なので、認知症の人の行動を表す言葉としては適当ではないという声が近年強まっています。

というのも、実際には当事者は「目的もなくうろうろ」しているのではなく、むしろ明確な目的をもってどこかに向かっていて、ただ実際には認識のずれや見当識が失われたことで、その目的地にたどり着けなかったり戻ってこれなかったりするだけのことが多いからです。

大阪市では「徘徊という言葉を使用しません」宣言もしています。この言い換えもちょっとわかりにくいところがあるので、何かいい単語が生まれて定着するといいですよね。

ただ問題は結構深刻です。

認知症を発症している高齢者が、外出したまま見つからず、そのまま長期行方不明となってしまうことが全国で非常に多く発生しています。警視庁の調査では、行方不明者のうち認知症またはその疑いがある人の数は、2022年でのべ1万8709人。うち491人の死亡が確認されているそうです(関連記事)。

厚生労働省の認知症高齢者の捜索のため特設サイトには、各自治体の身元不明者の情報掲載ページなどへのリンクが張られています。

●行方のわからない認知症高齢者等をお探しの方へ(厚生労働省)

行方不明になれば、捜索を助けてもらう警察や近隣の方々にも負担をかけてしまいます。その懸念から、認知症が進んだ親を家に閉じ込めてしまう人も少なくないと思いますが、それでは親にとってもストレスですし、認知症のさらなる進行にもつながってしまいます。

「夕方に帰宅しなくても、居場所をすぐ見つけられる」

状態になっていれば、過度に親の行動を束縛せずに済みますし大捜索も必要ありません。

そのために必要なアイテムが、通信機能を内蔵した小型のGPSです。

「GPSだけじゃダメなの?」

と思うかもしれませんが、基本、GPS(GPSロガーなどと呼ばれるもの)は、位置情報を記録することはできますが、その情報を遠く離れた人に知らせることはできません。後で中に蓄積されたデータをパソコンなどにうつして、どう移動したかを把握するためのものです。通信機能があれば、定期的に現在地データをサーバに送信し、それをパソコンやスマホから見ることで、その小型GPSの持ち主が今どこにいるのかがわかるようになるのです。

みてねみまもりGPS

●MIXI「みてねみまもりGPS 第3世代(お知らせボタン付き)」

そんな通信機能付きのGPSのひとつで高いシェアを誇る製品が、「みてねみまもりGPS」です。小学生のお子さんがいるご家庭などでは使っているところも多いかなと思います。価格は5808円(2023年10月時点)で、別途、税込528円の月額通信費がかかります。

大きさは48×48×22mmで、重さは56g。キーホルダーにはちょっと大きいですが、バッグや杖などにつけて持ち歩くことができます。1日2時間の利用でバッテリーは最大2か月とかなりもちます。

スマホアプリで、今どこにいるか、どんな軌跡で移動したのかがわかりますし、自宅の場所やよく行く場所を登録しておけば、そこを出発するタイミング・到着するタイミングでアプリ通知やメール送信してもらうこともできます。

家族が不在の家から高齢の親がひとりで外出した時でも、そのタイミングですぐにわかるので安心ですし、帰宅したかどうかも確認できます。

この製品が必要なのは、何も認知症の親だけではありません。外出先で急に体調を崩し倒れてしまい、場所によっては発見が遅れてしまうということもあるでしょう。一人暮らしだと帰宅していなくても誰にも気付かれなかったりします。こうしたGPS製品を持ち歩き、離れて暮らす家族に外出・帰宅通知が届くようにしておくことで、そんな出先での異常事態にいち早く気付けるのです。

「お母さん(お父さん)が心配だから、外出用のバッグにこれをつけておいて」

そう言ってプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

<介護保険適用>iTSUMO(いつも)

介護保険が適用になる製品もあります。

「iTSUMO(いつも)」という製品で、大きさは38.5×47.5×11.85mmで重さは25g。「みてねみまもり」よりは軽量で薄く、専用の靴に埋め込んで使うこともできます。ただバッテリーのもちがそれほどよくないようなので、基本同居している人のための製品なのかなと思います。

料金は公式サイトに掲載されており、介護保険で利用する場合は、初期0円/月額1,500円~2,000円(介護保険負担割合によって異なる)だそうです。

位置情報共有のスマホアプリ

また、親がスマホを利用していて、外出時にもそれは忘れないということであれば、親とも相談の上、お互いの居場所を把握するためのアプリを入れておく方法もあります。

アプリはいくつもあり、「位置情報共有 スマホアプリ」などで検索すれば人気アプリ一覧を紹介するサイトなどもでてきます。

使っている人が比較的多いアプリとしては「Life360」(iOS版Android版)などがあります。Googleマップにも位置情報を特定の相手と共有する機能があります。

気を付けないといけないのは、こうしたアプリを常駐させておくと、バッテリーの減りが結構早くなってしまうことです。認知症の状況によってはスマホ充電も忘れがちとなり、バッテリーが切れてしまえばもちろん位置情報の確認もできなくなります。

やはり、「みてねみまもりGPS」などバッテリーの持ちもいい専用のGPSを、外出時に必ず持ち歩くバッグなどに付けておくというのが現実的かなと思います。

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