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スケジュール管理もビデオ通話も全部お任せ!スマートディスプレイ「Echo Show 5」

「高齢の親の見守りやサポートにまず何を導入したらいいですか?」──よくそんな質問を受けます。3つあげるとしたら、必ず1つはスマートディスプレイを入れ、その中でも小さくてカメラがついたAmazonの「Echo Show 5」をおススメします。

スマートディスプレイ(スマートスピーカー)がどんなものなのかはこちらで読んでもらうとして、実際に「Echo Show 5」があると何ができるのか、どんな課題が解決するのか、実際に愛用していた母の反応も含めご紹介したいと思います。

INDEX

  1. Amazon「アレクサ」が使える手頃な小型スマートディスプレイ
  2. 「今日の予定は?」と言えばスケジュール確認できる
  3. スマートリモコンと連携させてエアコンやテレビも音声操作
  4. 「鳥羽一郎をかけて」で音楽を流してくれる
  5. 外出準備から食後の薬まで「リマインド(声がけ)」だってばっちり
  6. ビデオ通話も簡単!バーチャル同居状態を実現
  7. 最新モデルは「Echo Show 5(第三世代)」

Amazon「アレクサ」が使える手頃な小型スマートディスプレイ

今回ご紹介するのは、AmazonのAIアシスタント「アレクサ」が搭載された5.5インチの小型スマートディスプレイ「Echo Show 5(第二世代)」です。小さめサイズで使いやすく、Amazonが定期的に開催するセールを利用すれば価格もお手頃。高齢の親見守り・サポートにイチオシです。

「もうひとまわり大きなほうがいいのでは?」

という質問も受けます。実際、AmazonのEcho Showシリーズは、5.5インチの「Echo Show 5」から15.6インチの「Echo Show15」まで様々なサイズの製品があります(製品一覧はこちら)。ただ、親がいつも過ごす場所のテーブルの上にちょこんと置きっぱなしにでき、必要に応じて親が片手で動かせるものと考えると、400g台のこの製品がベストかなと。

使っていない時にはフォトフレーム替わりにでき、写真を映すのにもちょうどいいサイズです。

「Google Nest Hubとどっちがいい?」

もよく受ける質問です。実はもともと実家は「Google Home mini(ディスプレイなし)」からスタートし、その後「Google Nest Hub」を買い足し、最終的にアレクサの「Echo Show 5」に乗り換えたという経緯があります。ビデオ通話を使わないのであれば、Google NestシリーズでもEchoシリーズでもどちらでも基本機能は同じです。Googleカレンダーとの連携もどちらでもできます。

ただ、「ビデオ通話にも使いたい」ということだと、Google製品でカメラ付きは10インチ画面で28,050円する「Google Nest Hub Max」になってしまいます。

Echo Showシリーズなら、アレクサの「呼び出し」機能が使えます。これは、相手が応答アクションをしなくてもビデオ通話が始まるというもので、親が認知症になったり身体が少々不自由だったりしてなかなか応答してもらえない場合でも、スムーズにコミュニケーションができるメリットがあります。

「今日の予定は?」と言えばスケジュール確認できる

認知症の症状のひとつとして「見当識障害」というものがあります。その中でも比較的初期に発生しやすいといわれているのが「日時見当識障害」で、日にちや曜日、時間、季節を正しく認知できなくなります。通常は、特に確認をしなくても「今日は確か10月2日で火曜日だったはず」「今は午前11時頃」など覚えていられるのですが、その機能が失われ、今日の日付や曜日がわからなくなったり、あるいはまったく違う日にち・曜日と思い込んでしまうというものです。

私の母の場合、「今日は通院予約をしていた日」と勘違いし、タクシーを呼んで遠方の病院に向かってしまうことが頻発しました。カレンダーに書き込んでも、予定が書き込んである日を「今日」だと思い込んでしまうのです。また新しい予定が入っても、それを忘れないよう書き込むということが難しくなりました。

デイサービスやリハビリに週4回通っていましたが、その曜日も勘違いして玄関で来ない送迎を待ち続けたり、あるいは送迎が来ても外出準備が全くできておらず待たせてしまうことも多かったのです。

スマートディスプレイを導入した後は、養生テープによく使う音声コマンドを3~4点書いて、いつも座っている場所の前に貼り付けました。

「アレクサ 今日の予定は?」

こう問いかければ、デイサービスや訪問ヘルパーの来訪、もちろん病院診察日やワクチン接種日なども答えてくれます。

連携させているのはオンラインカレンダーの「Googleカレンダー」。母用のGoogleアカウントを作り、そこに予定を登録するのは私の役目です。といっても、ほとんどの予定は毎週決まった曜日・時間なので、一度登録して繰り返し設定すればOKです。

デイサービスなどの予定だけだと、聞いていてもマンネリ化してしまい面白みがないので、好きなテレビ番組の放送予定を入れたり、もし興味持ちそうな映画などがテレビに登場するなら、そんなものも追加しておくと、予定を聞くのが楽しみになると思います。

スマートディスプレイのいいところは、音声だけでなく文字でもこんな風に表示してくれることです。質問をしなくても、その日の予定は定期的に表示されるので思い出しやすくなります。

また15分前とか1時間前とか、一定時間前に自動的に知らせてくれるので「うっかり」も減ります。

さらに定型アクションでこんな自動化設定をすることもできます。

これは、朝5時から9時の間にカメラが人を検知すると、それをトリガー(きっかけ)にして自動的に朝の挨拶と、その日の予定の読み上げをしてくれるというものです。

ただトイレから戻るたび「おはようございます」と繰り返されたらわずらわしいので、「実行後に4時間休止」を入れるのを忘れないようにしましょう。こうすれば5時から9時の間の最初に人が現れた時一回のみで済みます。

スマートリモコンと連携させてエアコンやテレビも音声操作

スマートリモコン+スマートスピーカー(スマートディスプレイ)の連携は、身体の自由がちょっときかなくなってきたり、リモコンをどこに置いたかすぐわからなくなってしまう人にとっては非常に便利なものとなります。

「アレクサ、エアコンをつけて」

と言えば、リモコンを探す必要もありません。また指ロボットやカーテン開閉アイテムなども連携させれば、天井照明の壁スイッチを押しにいったりカーテン開閉のために部屋を移動する必要もなくなり、足腰が痛い時でもおっくうがらずに電気をつけカーテンを閉めることができます。

私の母の場合、もともと足腰が悪くてソファから立ち上がるのがつらかったのに加え、認知症の症状が進むにつれ、リモコン操作が苦手になってしまいました。どれがテレビ用でどれがエアコン用かでまず戸惑い、さらにどのボタンを押せばいいのかが一瞬わからず考え込むようになってしまったのです。

文字が読めないわけではないのですが、「何を押したらどうなる」という部分が欠落してしまったようです。またある時にはなぜかテレビリモコンの「1」だけを繰り返し押していることもありました。

スマートリモコンなら、

「アレクサ、テレビをつけて」
「アレクサ、5チャンネル」
「アレクサ、テレビの音を消して」

など言えばいいだけなので、リモコンが苦手になった母にとっては楽です。

「スマートディスプレイを親にプレゼントしたけど全然使ってくれない」という人もいますが、たいていの場合「いろんなことに使えるから」といって使い道を親にゆだねてしまっているケースが多いように思います。人によっては、より具体的かつ使うメリットが明確なものを絞り込んで提示したほうが、最初のとっかかりはスムーズにいくこともあります。

個人的には「エアコンやテレビを声だけで操作できるようにする」「予定を教えてくれる」は、メリットを感じてもらいやすい用途かなと思います。

「鳥羽一郎をかけて」で音楽を流してくれる

ちなみにちょっとごちゃっとしていますが、母がいつも座っている場所の前のテーブルです。必要なものにすぐ手が届くようにセットされています。「Echo Show 5」もちょっと視線を動かせば見えるところにあります。

「歌手の名前を言えば、音楽をかけてくれるよ」

Google Nest Hubを使っていた時に教えたところ、「鳥羽一郎をかけて」など、お気に入りの歌手の曲を一日中聴き続けるようになりました。これは特に紙に書いて貼ったりもしていないのですが、すぐ覚えてしまいました。

もともと、桂銀淑や鳥羽一郎、坂本冬美などの曲をCDでかけて聞いていました。といっても過去に買ったベストアルバムなどなので、曲数は限られます。

ところがYouTubeやAmazonミュージックなら、最新の曲、他の人の歌をカバーしたもの、コンサート映像付きなど様々な音楽が楽しめます。「こんな歌もだしていたのね」とよく驚いていたものです。

人によっては、趣味に関連したYouTube動画などを楽しむこともできます。

パソコンやスマホなどのように、音楽を聴くならこのアプリ、動画を見るならこのサイトなど覚えておく必要もありません。声でリクエストするだけです。今までインターネットで動画や音楽を楽しむことは無理だったという高齢者でも、これなら大丈夫かもしれません。

外出準備から食後の薬まで「リマインド(声がけ)」だってばっちり

食後のお薬、つい飲み忘れちゃった経験は誰でもあるのではないでしょうか。高齢になると、飲んだか飲んでないかもわからなくなってしまうこともあります。

また認知症で日時見当識障害がでていると、曜日を勘違いしがち。デイサービスのお迎えがきても着替えなどの外出準備ができておらず、チャイムの音で慌ててしまうということも。一人暮らしの親が、施設からのお迎えを毎回待たせてしまっているとしたら、気になりますよね。

そんな時の声がけにも「Echo Show 5」はとっても便利。

設定はこんな感じです。

アレクサでは「定型アクション」という機能を使って、トリガー(条件)とアクションのセットを設定します。この場合は曜日と時間が条件で、アクションはスマートディスプレイやスマートスピーカーからのリマインドです。

●1回目のリマインド:30分前に外出準備の開始を促す(リビング)
●2回目のリマインド:10分前に玄関への移動を促す(リビング)
●寝室のリマインド:二度寝に備えて寝室スマートスピーカーでも迎えをリマインド

という3つの設定を私の実家では行っていました。こうすることによって、着替えやトイレに行っておくなどの行動もスムーズにいき、また忘れて二度寝しちゃった時に備え、寝室に置いたスマートスピーカーにも一度リマインドしてもらうようにしました。

食後の薬も、だいたい食事の時間が決まっていたので、その後に「お薬はもう飲みましたか?」と声がけしてもらいました。私が実家に滞在している時に、「お母さん、薬飲んだ?」と聞くと「今から飲もうとしていたところよ」とちょっとムッとされることもありましたが、不思議とアレクサが言うと「はいはい、お薬ね」と素直に聞いてくれたりもします。

ビデオ通話も簡単!バーチャル同居状態を実現

スマートディスプレイを「Echo Show 5」にしたのは、応答しなくてもビデオ通話が始まる「呼びかけ」機能を使いたかったというのが最大の理由です。それまでもLINEビデオ通話で顔を見ながら話をしていたのですが、母がスマホの応答操作も苦手になり、何度もかけ続けることが増えてしまいました。

「Echo Show 5」にした後は、母の朝食時間などを狙って呼びかけ機能でビデオ通話を開始。

こちらもコーヒー飲んだりしながら、15分くらいつなぎっぱなしにして、雑談したり、時にはお互いの顔は写っているけど、特に会話もせず、母はテレビを見て私はパソコンでニュースを見ているなんてこともありました。

母がテレビに向かって笑っていれば、「なんか面白いニュースでもあった?」と聞くことができます。実家に滞在している時とあまり変わらぬ感覚で、ちょっとしたバーチャル同居です。

スマホを握っての会話では、こうはいきません。シーンと無言になってしまえば落ち着かないですし、そもそも食事しながらやテレビ見ながらでは無理です。据置型のスマートディスプレイなら「ながらビデオ通話」が可能です。

これを始めてから、「次はいつ帰ってくるの?」と母から聞かれる頻度が下がった気がします。私もそれまで以上に母の状態把握がしやすくなりました。

最新モデルは「Echo Show 5(第三世代)」

2023年7月に、新しい第三世代の「Echo Show 5」が発売されました。新しいスマートホーム規格「Matter(マター)」にも対応していて、形もころんと丸みを帯びたものとなっています。色も淡い水色の「クラウドブルー」が追加されました。

基本的な機能は一緒で、価格は9,980円。

まだ親が元気なうちにプレゼントしておき、ビデオ通話などに慣れておいてもらうのもいいと思います。おススメの製品です。

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